少しずつ浸透しつつあるテレマティクス
テクノロジの導入を背景に、建設業ではこの数十年で、よりスマートに仕事を進めることが可能になっています。我々の業界はかなり前に、紙と鉛筆から計算機とコンピュータへ、青写真から電子図面へと移行しました。
しかし、テレマティクス機器の採用となると、遅れていると言わざるを得ません。Association of Equipment Manufacturers(米国機器製造業協会)の2014年の調査によると、米国の建設会社の62 %が重機テレマティクスを近々導入する予定はないと回答しています。
25 %を超える企業が今後18か月以内に導入するつもりはないと回答しており、その理由は"使い方が分からない"ことだそうです。
テレマティクス機器とは
「"テレマティクス"は業界用語です。これには実は、2つの重要な意味があります。搭載されている機械に関するデータ、そして、もう1つは位置の要素です"とCaterpillar Commercialマネージャー(コネクテッドサービス担当)のDave Augustineが語ります。「簡単に言えば、出力される情報は時間や位置です。より充実したデータがあれば、車両の状態と位置も出力できるでしょう。」
以下のように考えることができます。
- 車両の稼動状況は?ハードウェアにより、車両のオン/オフ、時間、燃料消費、アラート、診断コードなどのステータスや活動が分かります。
- 車両の位置は?GPS衛星により、詳細な位置や移動状況を把握できます。
「そして、その情報すべてが読みやすいレポートや表示ソフトウェアに送られ、そこで人が見て活用できるものに変換されるのです」とAugustineは説明します。
請負業者は、テレマティクス機器で収集したデータを、ビジネス課題の解決に活用できます。ストレスの原因や、週末の作業の要因となっている事柄を考えてみてください。今までに機械を盗まれたことはなかったでしょうか。入札でもっと正確な見積もりができると良いと思ったことは?メンテナンスのスケジューリングで困ったり、休車時間が多すぎるという問題に直面したことは?荒っぽい操縦をするオペレータの対処に苦慮したことはありませんでしたか?
我々が何年も使用してきた他のテクノロジと同様、重機テレマティクスも恐れる必要はありません。
「誰もがテクノロジを、違うペースで違う理由から採用しています。それでよいと思います。テレマティクス機器は可能性を広げるツールです。より優れた競争力のあるビジネスを展開するための手段なのです」とAugustineは語ります。
テレマティクス機器を始めるためのヒント
- 問い合わせる: 最初のステップは、お客様の車両に内蔵されている機器が有効化されているか確認することです。Cat®ディーラがCaterpillarテレマティクスシステムを有効化してデモを提供することができます。
- 非稼働時間に目を光らす: まずは、シンプルに数台の車両の燃料消費を管理することから始めます。アイドリング比率は?これこそが、現在およびこれから長期間にわたり、経費削減を達成できるかどうかのポイントです。というのも、アイドリング時間は、燃料消費、車両の延べ稼働時間、サービス間隔に影響するからです。アイドリング時間が50%だとしたら、保証期間の50%、耐用年数の50%を無駄にしていることになります。
- 情報に目を通し、さらにリサーチする: 重機や建設に関する出版物は、テレマティクスに関する記事やブログであふれています。他の人の意見に目を通してみると良いでしょう。可能であれば、カンファレンスやセミナーに参加するのもおすすめです。
- 試してから購入する:テレマティクス装備の車両の試乗をリクエストするか、車両をレンタルしましょう。 多くのディーラで、新しいモデルのレンタル機械を用意しています。
- 問題を見つけたら、ディーラの知恵を活用: コストを管理してリスクを軽減し、業務の改善とより優れた従業員の管理手法を望むなら、やはりパートナーが必要でしょう。担当ディーラは車両と部品を用意するだけではなく、アドバイスを提供することができます。
- このシンプルなクイズにお応えください: お客様の保有車両の数が5台でも100台でも、効率的な車両管理の方法は1つだけではありません。ニーズ、予算、経験はそれぞれの社によって違うからです。ただし、誰もが改善できるという点は朗報でしょう。ではここで、数分間の簡単な質問にお答えください。その回答により、お客様のテクノロジおよびテレマティクスの導入レベルに関するアドバイスを含む個別レポートが提供されます。