南米、アフリカ、中東、CIS、アジア太平洋向けリリース: 2015年11月
リリース番号: 327PR15
新製品のCat® 320D2 GC油圧ショベルは最大運転質量20,800 kgで、お客様に最大のライフ・サイクル・バリューを提供するよう設計されており、長期間耐久性を維持し、現場で定評ある優れた信頼性と生産性を実現しながら、オペレーティング・コストを低く抑えます。電子制御のCat C4.4 ACERT™エンジンは、U.S. EPA Tier 3/EU Stage IIIA相当および中国Stage IIIのオフロード排出ガス基準適合で、先行製品に採用されているCat C7.1エンジン比で燃料消費を最大17 %低減します(ただし、地域のコンフィギュレーションにより異なります)。新製品の320D2 GCは複数の作業を実施するのに求められる掘削力、リフト能力、生産性を持続しながら、パワフルなハイドロリック・システム、ヘビーデューティ仕様のメイン構造、最適の快適性と利便性を実現する運転室など、優れた機能をそのまま受け継いでいます。
新しいCat C4.4 ACERTエンジンは定格85kW(正味)で、電子制御のフュエル・インジェクション・システムが最適の燃料効率と性能を確実に実現します。新たに採用された効率の高い燃料ろ過システムが、損傷や堆積の原因となる異物からインジェクタを保護します。さらに、新しい冷却ファンが適温に制御するため、エンジン出力の無駄が減少し、オブザーバ騒音レベルが2 dB(A)も下がります。最大駆動力が不要な場合には、エンジン自動制御システムがエンジン・スピードを落とすため、燃料が節約でき、オイル交換時に必要なオイルの量もC7.1エンジン比で約30 %少ないので、オペレーティング・コストがさらに下がります。
油圧システム、ワーク・ツール、構造
320D2 GCの改善された油圧システムには、Caterpillar社が設計、製造したパワフルで効率の高い可変容量ポンプを装備しています。このポンプはリリーフ圧力35.00 kPa時に最大の428 L/分の流量を供給します。ブームと掘削アーム・サーキットのオイル再生システムは、シリンダから排出されたオイルをシリンダの反対側に送達して、メイン・ポンプの流量を低減するため、すばやい応答、正確なコントロール、そして燃料消費削減が実現します。
320D2 GCのブームと掘削アームには、ねじれ力を吸収するために、内部にバッフルを取り付けた大型の箱型断面構造を採用しております。その構造にはロボット溶接が使われ、手動溶接比で3倍以上の溶け込みによって、耐久性を向上させると同時に最高の強度を実現しています。X字型、箱型断面構造のカーボディは、ねじり屈曲に抵抗力を発揮し、応力を機械の基礎部全体に分散させます。さらに、大型のトラック・ローラ・フレームはプレス成形されており、優れた強度を発揮します。トラック・ローラは密閉式で、土埃の侵入を防ぎ、グリース潤滑式トラック・チェーンによりアンダキャリッジ寿命が延長され、走行中の騒音レベルを大幅に低減します。
オペレータの快適性と安全性
320D2 GCの運転室ではシートとジョイスティックの調整が可能で、オペレータの体格や好みにかかわらず、快適に乗車できるよう設計されています。コントロールとスイッチも直観的に操作できる設計で、パワフルなエアコンと換気システムには10個の吹き出し口があり、年間を通じて快適な環境を維持します。LCDディスプレイは42ヵ国語でプログラム可能なため、重要な運転パラメータを常に表示し、機械の機能についてオペレータにタイミングよく注意と警告を発します。
320D2 GCのキャブは全周に優れた視認性を確保します。油圧ロックアウト・レバーを後方にロック位置まで動かすと、油圧および走行機能がすべて無効になるため、レバーを適切な位置に動かさないかぎり、オペレータはキャブから出られません。
オペレータの安全面では、地上面のシャットダウン・スイッチにより、緊急時にエンジンに燃料が流れ込まないよう改善されています。3個のサーキット・ブレーカが重要な電気部品を損傷から守り、バッテリ・ディスコネクト・スイッチによりサービス・メカニックの安全を確保し、盗難防止機能も提供します。
さらにフルサイズのファイアウォールにより、エンジンと油圧ポンプ・コンパートメントを分離することで、オペレータとサービス・メカニックの両者を保護します。
サービス能力/Catテクノロジ
320D2 GCでは、ポンプ類、フィルタ類などの日常的なサービス・ポイントは右側のサービス・ドア後方に配置されており、ほとんどのポイントには地上面からアクセスできます。左後方のサービス・ドアから、ラジエータ、オイル・クーラ、エアツーエア・アフタ・クーラ、ACコンデンサに容易にアクセスできます。
ラジエータにはリザーブ・タンクと排出バルブが取り付けられているため、整備が容易で、ブーム中央部のグリース・ブロックから手の届きにくいフロント・リンケージにも楽に給脂できます。S•O•SSM(定期オイル・サンプリング)ポートから、エンジンオイル・システム、油圧システム、冷却システム内を循環する液体類から品質サンプルを確実に採取できます。便利な油圧テスト・ポートから、システムの圧力を安全かつ正確に確認できます。
LINK(リンク)テクノロジにより機器にワイヤレス接続を確立でき、日常業務を効率よく進めるのに必要な重要情報にアクセスできます。LINK(リンク)データから保有機械の貴重な参考情報を得られるため、事実に基づいた判断を適時に下し、作業現場の効率と生産性がさらに高まります。
パワフルなテレマチック・システムのProduct Link™(プロダクト・リンク)が機械と密接に統合されているため、対策を講じるのに必要な情報を適時に入手して、機器管理がさらに向上します。オンラインのVisionLink(ビジョンリンク)インターフェイスから機械の位置、稼働時間、燃料消費、アイドル時間、イベント・コードなどの情報にも簡単にアクセスでき、保有機械を高い効率で管理し、オペレーティング・コストを低減します。