北米、南米、アフリカ、中東、
アジア太平洋向けリリース: 2014年10月
リリース番号: 455PR14
新しい4ドラムCat® 825Kコンパクタには、Caterpillar機械駆動(MDP)システムが組み込まれています。このシステムは、常に最低限の往来で必要な締固め作業をこなすことを可能にする当社独自の機能で、時間、燃料、再作業により発生する費用、機械の稼働時間を節減できるため、オペレーティング・コストの低減につながります。データをマッピング、保存および分析するテクノロジが追加され、総合的なプロジェクト管理を実現するインテリジェントな締固めシステムが完成しました。この締固めシステムのほか、825Kは最も困難な締固めおよび押土作業に対応する重量とパワーを備え、長期にわたって耐久性を維持する頑丈な構造で、快適性、安全性および生産性を最適に維持するオペレータ環境を実現しました。
パワー・トレーンと構造
825Kの最大運転質量は78,326 lb(35,528 kg)、Cat C15 ACERT™エンジン搭載のため、正味出力は405 hp(302 kW)です。C15 ACERTには排出ガス制御技術が採用されており、US EPA Tier 4Final/EU Stage IV (規制の厳しい国)またはUS EPA Tier 3/EU Stage IIIA同等(規制の緩い国)の排出ガス基準に適合しています。あらかじめ設定されたアイドリング時間が経過すると、エンジン・アイドリング停止システムがエンジンを停止し、燃料を節約できるほか、遅延エンジン・シャットダウン機能により、シャットダウン前に作動温度を安定させ、エンジンを保護します。
825Kのドライブ・トレーンには、シングル・クラッチ・スピード・シフティングを特長とするCatパワーシフト・トランスミッション(前進3速/後進3速)が採用されており、ギヤ変更時のトランスミッションのトルク・フローを維持し、滑らかなシフトを実現します。パワーの中断を最低限に抑えるため、特に登坂路で有効です。内蔵のロックアップ・トルク・コンバータが直接駆動の効率、回転数および燃料の節約を実現しながら、ドライブ・トレーンの熱を大幅に低減します。さらに、オートシフト・システムが機械の回転数とトルクに応じて自動的にシフトアップ/シフトダウンをするため、性能を最大まで発揮させるとともに、燃料を節約できます。 この機能は、ソフト・キーパッドで簡単にオン/オフできます。
825Kの箱型断面構造のリア・フレーム設計は、ねじれ力や衝撃負荷に対し優れた耐性があり、複数回再生しても完全性を失いません。また、ヘビーデューティ・ステアリング・シリンダ・マウントと特殊設計のアクスル・マウンチング・システムによって作用応力を分散させることで、構造上の完全性がさらに強化されました。
確実な締固め
Caterpillar MDPシステムは土壌の負荷耐力を測定し、締固めを評価します。システムは、1ドラム・コンフィギュレーションでも4ドラム・コンフィギュレーションでも、スムーズドラムでもパッドフットドラムでも、効率よく稼動し、締固めするマテリアルの回転抵抗を感知して(負荷耐力の測定により)、締固めの度合いを割り出します。
加速度計ベースの締固め測定システムとは異なり、MDPシステムは携帯測定機器との相関もよく、幅広い用途にも対応するため、粒状のマテリアルと粘性のあるマテリアルのいずれでも、リフト深さを正確に、少ないばらつきで測定します。オペレータは締固め仕様に合致するMDP目標値をすばやく確定でき、キャブ内の直観的に読み取れるMDPモニタから締固めプロセスの進捗を評価できます。
MDP測定技術は、総合的なCat Compaction Controlシステムの基本コンポーネントで、幅広いニーズや用途に対応して拡張可能です。精度の2段階設定が可能なマッピング機能を使うと、オペレータは容易に締固めの進捗を監視し、均一の品質で確実に締固めができます。
締固めデータは、オンラインのVisionLink®ユーザ・インターフェイスからコンピュータやモバイル機器にダウンロードするか、ワイヤレスで転送して、分析や報告に利用できます。システムは全体として、最適な生産性、作業品質および収益性を達成する手段となります。
オペレータ環境、安全性、整備性
825Kには広々とした快適なキャブが備わっているので、オペレータは生産性の高い仕事ができます。キャブには自動温度コントロールが装備されるとともに、空気清浄機能が付いた加圧式なので清潔な環境が維持され、エア・サスペンション・シートも搭載されています。システムはフレームに取り付けられ、キャブ内の振動と騒音を低減する設計です。
Cat STIC™(ステアリング/トランスミッション統合コントロール、Steering and Transmission Integrated Control)システムにより、オペレータは825Kを全面的に左手でコントロールでき、電気-油圧式作業装置コントロール・ジョイスティックからは相応の反応が正確に伝わってきます。作業装置コントロール・システムには、以上のほかにも電気制御シリンダ・ストップとソフト・デテントの機能が装備されています。キャブの左ペダルはエンジン・デセラレータ、トランスミッション・ニュートラライザおよびブレーキとして機能し、利便性と安全性がさらに高まりました。
キャブには(左右の)階段から安全かつ快適に乗降できます。階段の傾斜が緩和され、標準で照明が付いています。折りたたみ式のSTICコンソールには座席から楽に手が届き、ハンドレールと滑りにくい床面で転倒を防ぎます。825Kにはリア・ビジョン・カメラのCat DETECTシステムが装備されており、作業領域を監視し、機械の進路の危険な状況を報告するため、オペレータは作業現場をより良く認識できます。キャブにはLED警告ストロボが標準で装備されており、機械周辺の作業者に825Kの存在を常に知らせます。
以上のほか、825Kには、日常メンテナンスを容易にする設計が採用されています。サービス・ポイントは地上面や広いプラットフォームから手の届く位置にあり、スイング式ドアが十分な作業スペースを確保します。エコロジー・ドレーンは使いやすく、漏れを防ぐのに役立ちます。サイト・ゲージから流体類のレベルと品質をすばやく確認できるほか、スイング式のオイル・クーラは清掃しやすい設計です。地上面サービス・センタには電気系統ディスコネクト、緊急エンジン停止スイッチ、階段照明スイッチが装備されています。