ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド、日本向けリリース: 2016年11月
リリース番号: 528PR16
最近の設計改良により、EU Stage IVに適合するCat® Mシリーズ小型ホイールローダ (SWL、Small Wheel Loader)926M、930M、938MとKシリーズモデル (924K、 930K、 938K)に、新たな標準機能とオプション機能が追加されました。 その結果、 生産性、操作性、稼動時間の信頼性が向上し、製品の価値がさらに高まりました。
さらに高性能になったセカンダリディスプレイ
この製品ラインの全モデルにオプションとして採用されているセカンダリディスプレイモジュールは、オペレータのインターフェイスと操作性を改善します。このディスプレイがあることで、特殊なペイロード管理やさまざまなサービスオプションをご利用いただけます。 新しいタッチスクリーンディスプレイにはQWERTY配列のキー ボー ドが
装備されており、コード始動のオペレータプロファイル、用途プロファイル、サービスモード、予防メンテナンスアラートなどのメニューや入力テキストを簡単に操作できます。 この新しいディスプレイを使用することで、情報入力に要する時間を 大幅に
短縮できます。また、前バージョンで操作やデータ入力に必要だった矢印キーがなくなっています。
Caterpillarペイロード管理
Cat小型ホイールローダモデルとしては初めて、タッチスクリーンディスプレイと
Product LinkTM Eliteが追加され、Caterpillarペイロード管理が利用できるようになりました。 管理システムのチップオフ機能により、集積所を離れる前にバケットが十分 な質量に到達したか確認できます。その結果、車両の生産性が向上します。 このCat
機能は924K、926M、930K、930M、938K、938Mに装備されており、有効にすると、
ミキサー、ホッパー、トラックに適切な量の資材を毎回確実に積載できるため、 サイクル数を減らして、収益を最大限にまで高めます。
Caterpillarペイロード管理では目標の積載質量を設定できる他、トラックやホッパーに積み込んだ資材総量を監視するため、過積載を防止できます。 さらに、 システムプリンタを利用すれば、記録した質量チケットを最大3部印刷できます。 Caterpillarペイロード管理は車両に完全統合されているため、現場管理者は 移動した資材量、
積み込んだトラック数などの重要な統計情報をVisionLink®を使って追跡できます。
車両の信頼性向上
Cat自動給脂が改良され、ゴム製ホースとスイベルジョイントはバケットピンにつながる鋼製配管に変更されました。これによりシステムの耐久性がさらに高まっています。 システムにはセカンダリニップルが新たに追加され、必要に応じてオペレー タが手作業でサーキットに給脂できます。 新しいメインマニホールドにはグリー スをすばやく補給でき、時間短縮につながります。このマニホールドからローダのすべてのサーキットに給脂することも、各サーキットに個別に給脂することも可能です。
自動給脂は新しいセカンダリディスプレイとCat VisionLinkに完全に統合されてい ます。オペレータや車両管理者などの指定した人員に診断コードが自動送信され、
トラブルシューティングに利用できます。 グリース溜め残量が少なくなった場合、 または他のシステムに問題が発生した場合には、セカンダリディスプレイにポップアップバナーが表示され、オペレータに問題を通知するため、即時に対処できます。
耐用期間延長のため、タイヤ圧力モニタリング(TPM、Tire pressure monitoring) を競合製品に先駆けて導入しました。Mシリーズ小型ホイールローダでは、完全統合オプションとして用意しました。 セカンダリディスプレイで各タイヤの現在の空気圧 を容易に確認できるため、各タイヤの空気圧を適切に維持して、不均等な摩耗を低減し、タイヤ寿命を最大限にまで延長します。 タイヤの空気圧が低すぎる、または 高すぎる場合には、エレクトロニックテクニシャンからディーラへ、セカンダリディスプレイからオペレータに警告を発するよう、システムを設定できます。 TPMはシ ステムに完全統合されているため、車両管理者はVisionLinkを使用して各車両の空気圧と温度を遠隔から追跡できます。これにより、性能と効率を最適に維持することができます。
快適性と出力
さらに改善されたデラックスなキャブ設計では、バインダーとクリップボードの収納エリアが標準で装備されたため、書類やマニュアルをしっかりと保管できます。
また、オプションの1.2 ft3(0.03 m3)のロック付収納庫もキャブ底面に追加で取り付ける ことができ、工具、グリースガン、グローブなどをここに収納できます。 静音設計キ ャブには、空調機能と、すばやい除霜が可能なヒータ付きのリアウィンドウおよびドアミラーが備わっています。また、シート取付けのジョイスティックでリフト機能とチルト機能を楽に操作できます。
Mシリーズ小型ホイールローダには、クリーンエミッションモジュール装備のCat C7.1 ACERT™エンジンが搭載されており、オペレータの介入は不要なため、 作業サ イクルを中断しません。 標準モードを選択すると、最大エンジン 回転数を1,600 rpm まで落としながら、ピークの走行性能を保つため、5~10 %も燃料を節減します。 フルパフォーマンスモードでは、エンジン回転数を1,800 rpmまで上げてエンジン出力 を最大化し、油圧速度と出力を改善するため、生産性が大幅に向上します。