Caterpillar、長壁用装甲切羽コンベア向けの高トルクドライブシステムを新たに開発

世界リリース向け: 2016年9月
リリース番号: 464PR16

長壁用装甲切羽コンベア向けの新しいCat® HTD4100高トルクドライブシステムでは、自動化レベルを高めることにより速度やトルク制御、リアルタイムモニタリング機能が向上しています。モジュール式の設計で、取付けおよびメンテナンスも容易です。迅速なレスポンスと正確なコントロールを実現する革新的なシステムにより、コンベアチェーンの摩耗や故障が低減されます。また高トルクモータは速度に関係なく最大限のトルクを発揮できるため、摩耗を最小限に抑えつつ生産を最適化することができます。

新しいドライブシステムは、可変周波数コンバータと結合されたモータとギヤボックスという、2つの主なコンポーネントから構成されています。この新しいCatシステムでは、AC電磁誘導モータに代わり、中電圧コンバータ制御のトルクモータが採用されています。ドライブの制御方式としては、現用ACドライブ制御テクノロジで最先端の、直接トルク制御を採用しています。

コンバータ制御のトルクモータは、0~300 rpmの低速域で回転します(電磁誘導モータは1,500 rpmまで回転)。低速回転によりアウトプットシャフトにかかる慣性力が8分の1ほど低減されるため、システムのレスポンスが迅速で、コンベアの詰まりが起きた場合もギヤボックスとチェーンに伝わるダメージはごく僅か、またはゼロに抑えられます。

このモジュール式ドライブシステム搭載モータの出力は1250 kW(1,900 hp @ 60 Hz)で、最大トルクは650,000 Nm(480,000 lb-ft)に達します。トルクモータは必要なギヤの段数が小さく設計され、システム全体をシンプルにしています。これにより、20 %も大型なシステムと同等のトルク性能を保持しながら、システムを小型化しています。小型化により、長壁の入り口も柔軟に配置できます。部品数も少なく抑えられているため信頼性が高く、コンポーネントの標準化により、システムのサポートは容易です。

ソフトスタート/ストップ機能に加えて、HTD4100では加速性能も非常に優れています。コンベアチェーンは速度可変で採掘の状況に合わせ効率的に対応できるため、コンベアの摩耗も低減されます。

また、このシステムは従来のドライブと比較して約5 %の効率向上を実現しています。システム効率の向上により、電気使用量と必要な冷却要件が抑えられています。 

Caterpillarでは、既存の長壁用装甲切羽コンベアにこの高トルクドライブシステムを組み込むように構成することが可能です。高トルクドライブシステムはシリーズで提供し、3.3 kVまたは4.16 kVの電圧に対応、また機械出力は300 kW~1600 kW(400 hp~2,100 hp)を予定しています。長壁用プラウシステムやビームステージローダなど、用途別のシステムについても今後展開していきます。       

Cat HTD4100高トルクドライブシステムの実地試験は2017年に開始の予定です。詳細は、MINExpo 2016に出展しているCaterpillarコーナーの坑内採鉱エリア、またはCatディーラにお問い合わせいただくか、www.cat.com/miningをご参照ください。

 

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