世界リリース向け: 2018年4月
リリース番号: 259PR18
Cat ® アーティキュレートトラックの3つの新型モデル、730、730 EJ(イジェクタ)、および735の設計が一新され、現場で実証済みの従来のCシリーズ(730C2、730C2 EJ、および735C)の機能と性能がさらに向上したほか、新設計のキャブを採用。革新的なコントロールやトランスミッション保護機能、新型のアシスト付きホイストシステム、先進的なトラクションコントロールシステム、新しいスタビリティアシストシステム、および省燃費のECOオペレーティングモードなどが搭載されています。
さらに、730および730 EJはリターダ自動制御およびヒルスタート機能を装備した先進の設計が採用されています。735では従来のCシリーズの機能はそのままに、新型のCat ® C13 ACERT™エンジン、Cat CX31トランスミッション(730および730 EJにも搭載)など、設計を大幅に見直しました。構造と寸法を改良したことにより、無積載時の質量を22 %低減しつつ、従来の735Cの生産性をそのまま維持します。これらの機能により、燃料効率が最大19 %向上します。
キャブ
キャブには新設計の外部スパイン補強ROPS"構造を採用しており、リアクウォータガラスを取り込み、Cシリーズでは構造上必要だったピラーがなくなり、後方の視界が向上しています。また、車両のドアを開けるとディスプレイが開始される「ウェイクアップ」機能も新たに搭載。ドアはさらに軽量かつ堅牢になり、シャットアシスト機能により密閉性が向上し、埃の侵入を防ぎます。全体的にキャブ設計を改良したことより、室内の騒音レベルは72 dB(A)と、前モデル比で7 dB(A)低減されています。
オプションの新型赤外線ガラスを装備すると、太陽熱によるキャブ内の温度上昇を防ぐことができます。また、左右のスライドウィンドウを備えて換気が改善され、作業者と運搬車のオペレータの意思疎通が円滑にできます。新型のオートエアコンディショナ(HVAC)システムは、オペレータの上方および後方にベントを数多く備え、冷暖房効率が向上しています。新型のヒータ/クーラ付シートではオペレータが調節できるオプションがさらに充実し、個別に快適な設定を"ダイヤル"で調整可能。さらに、同乗者用シートは跳ね上げ式となり、クッション性が向上しています。
新たな照明システムは、地上レベルのスイッチで制御でき、キャブの昇降ステップやヒッチ部を明るく照らすため、安全性がさらに向上しています。オプションのペイロードライト(一体型)を装備すると、運搬車のオペレータもキャブ外から積載状況を把握できるようになります。また、照射範囲の広いLED作業灯をオプションで装備すると、夜間や視界が悪い状況での視認性が向上します。前方ミラーなど、キャブ取付け型ミラーが追加され、車両全周に優れた視界を確保します。キャブ外部には改良型のフレキシブルな下部フェンダと高さを抑えた排気筒を装備し、輸送時にも取外しは不要です。
オプションのCat Connect PAYLOAD(Catコネクトペイロード)テクノロジは、移動ビームサスペンションに搭載のセンサで積載質量を計測します。積込み状態ライトはキャブルーフの4隅に装備しているので、運搬車のオペレータはどの角度からも良好に確認できます。さらに、標準のCat Detect/スタビリティアシストシステムにより、トラクタとボディの作業角度と勾配をモニタして、車両が設定した角度の閾値に近付くとオペレータに警告。作業を続行すると転倒の危険性がある場合はダンプ作業を中止します。
Catアドバンスト自動トラクションコントロールシステムにより、作業の安全性がさらに高まります。先進のテクノロジでディファレンシャルロックを予防的に作動させ、タイヤスピンを未然に回避します。また、"地形に応じた"スロットルスムージングにより、起伏の激しい地形を走行する際にスロットルペダルへの安定した圧力の妨げとなる、加速時のサージを防ぎます。
革新的なコントロール
新たに一体型のトランスミッションとホイストレバーを組み込み、車両速度やボディのホイスト操作をレバー1本で効率的に制御できるため、オペレータの労力を低減し、反復的な作業を自動化することができます。キャブ内のスイッチで、オペレータはマニュアルまたはアシスト付ホイストによる制御を選択でき、アシスト付ホイストを選択した場合は待機ブレーキ、トランスミッションのニュートラルへの切り換え、エンジン高アイドル時のボディの最大角度への持ち上げを自動的に実施します。スイッチにタッチすると、ボディは定位置に戻ります。上昇および下降時には、クッション作用および減速機能が自動的に働き、移動を制限します。
この一体型のトランスミッションおよびホイストレバーには新たなボタンが採用されており、車両速度の設定(制限)やトランスミッションの待機ブレーキの選択が可能です。さらに、新たなトランスミッション保護システムでは、トラック走行中に方向を転換した場合、トラックを安全に停止します。新しい一体型のシフト/ホイストレバーには、パーキングポジションの機能も装備。第3ブレーキスイッチは、メインおよびセカンダリブレーキが動作しない不測の事態にパーキングブレーキとして機能します。
モデルの仕様
新型の735には、Cat C15 ACERTエンジン(定格正味441馬力)に代わり、Cat C13 ACERTエンジン(定格正味428馬力)が搭載されています。新型の730および730 EJでは、従来通りCat C13 ACERTエンジン(定格正味馬力367)が搭載されています。すべての新型トラックに搭載されるC13エンジンは、規制の厳しい国、規制の緩い国のいずれの排出基準にも対応するよう、各種車両構成でご用意いたします。
730 EJは走行中に積荷を放出できるよう設計されており、積荷全てをしっかりとダンプできます。また高さ制限がある場所や足場条件が悪くても、作業時の車両の安定性が向上します。