新型CAT® D6、世界初のハイドライブ電気駆動ドーザとしてデビュー

トップレベルの表面仕上げ性能と燃料効率

日本リリース向け: 2019年10月 
リリース番号: 636PR19

新型のCAT® D6ドーザでは、電気駆動パワートレーンまたは完全自動パワートレーンのいずれかを選ぶことができ、これまでにないレベルの効率と性能を実現します。特定用途向けVPATドーザとして設計を一新し、クラス最高の表面仕上げを実現できるだけでなく、改善されたテクノロジ機能により、整地作業の最初から最後まで全体を通じてオペレータの生産性を向上させることができます。また、燃料効率を最大35 %向上させ、サービスおよびメンテナンスコストを削減することで、お客様の収益性を向上させます。新型のキャブは、快適性について新たな基準を打ち立てている一方、さまざまな構成が用意されており、ビジネスニーズに合わせて車両性能を最適化することができます。この新しいD6は、161 kWの出力と21,859 ~ 24,139 kgの運転質量範囲で動作し、汎用D6Tブルドーザに代わる製品となっています。 

先進的なパワートレーンとしての選択肢

この次世代のドーザには、電気駆動(D6 XE)または完全自動4速パワーシフトトランスミッション(D6)という2つの先進的なパワートレーンが用意されています。 

D6 XEは世界初のハイドライブ電気駆動ドーザであり、従来の3速モデルのD6Tに比べて燃料効率が最大35 %向上し、取り回しが良くなっています。地面に動力を一定して伝達し、連続的な押土作業と優れた操縦性を実現することで、結果としてサイクルタイムを短縮できます。このため、最高レベルの生産性や燃料効率を達成するには、電気駆動は最善の選択肢となります。

D6 XEには、優れた耐久性を備えた高性能の次世代電気駆動システムが採用されています。診断および整備が簡単なハイドライブドーザのメリットを活かして、サービスおよびメンテナンスコストを削減することができます。

4速の完全自動トランスミッションにより駆動するD6は、生産性を向上させ、3速の現行モデルと比べて燃料効率を最大20 %向上させることができます。完全自動のD6では、従来の車両のシフト時に起きていた一瞬の空白が軽減されており、押土作業全体を通じて、より多くの推進力と牽引力を維持できます。Caterpillarエンジニアは、オートシフトを作業範囲全体にわたって機能するように設計しています。このため、ほとんどの時間で地面への動力の伝達と燃料消費量を最適化できます。また、1速と2速の間に1つギヤを追加することで、さらにシームレスなシフトを実現しています。

どちらのパワートレーンもかつてない操作性を実現しています。出力と効率を最大限発揮できるようにドーザが負荷に合わせて継続的に最適化を行い、オペレータは走行速度を設定するだけです。電気駆動では、ギヤのシフトが発生しません。完全自動4速パワートレーンでは、トランスミッションが最適化されるため、オペレータはシフトを気にする必要がありません。

美しく素早い表面仕上げ

特定用途に特化した新しい可変パワーアングルチルト(VPAT、Variable Power Angle Tilt )ドーザで表面仕上げを迅速に行い、短時間で作業を完了させましょう。1新たに設計された構造では強度を増しながら軽量化を実現し、後部作業装置やカウンタウエイトを装備することなく表面仕上げに最適な車両バランスを作り上げています。915 mmのシューを中央に配置したワイドゲージLGP VPAT設計では、トラックの接地面を広くすることで、接地圧が軽減されています。幅が広くなったVPATブレードとクラス最高の移動範囲により、特に溝堀り作業や埋戻し作業の性能が向上しています。新しいオプションの表面仕上げ用足回りには、10個のボトムローラが装備されており、砂や砂利などの整地しにくい表面でも、短時間で滑らかに仕上げることができます。

ビジネスに適したテクノロジへの対応

CAT GRADEテクノロジを適切に選択することで、作業現場の全体的な生産性を最大50 %向上させることができます。テクノロジは、標準的なSlope Indicateから工場出荷時に装備されるGPSまで多岐にわたりますが、いずれもCaterpillarとCatディーラによりサポートされています。

  • D6/D6 XEで提供されているテクノロジの代表的なものとして、工場出荷時に装備される最新のCat GRADE with 3Dシステムがあります。新しい10インチのタッチスクリーンGRADEディスプレイでは、スマートフォンのように直感的な動作が可能なオペレータインターフェイスが採用されているため、オペレータはすぐに慣れることができます。 このシステムには高度な慣性計測装置(IMU、Inertial Measuring Unit)が搭載されており、位置センシングシリンダを使用しなくても優れた速度と精度が得られます。小型のアンテナは、より確実に保護するためにキャブルーフに一体化されています。GRADE with 3Dに含まれているAutoCarry™では、所要のブレード負荷が維持されるように自動的にブレード上げを行い、負荷の均一性を高め,車両のスリップを減らすことができます。

その他にも次のようなGRADEテクノロジが提供されています。

  • CAT Slope Indicateは標準装備されており、車両のクロススロープと前後方向の向きをプライマリモニタに表示し、素早く簡単に参照できます。
  • CAT GRADE Control Slope Assist™は、ハードウェアやGPS信号を追加する必要なく、基本的なブレード位置決めアシスタンスを提供します。 
  • 工場アタッチメント対応オプション(ARO、Attachment Ready Option)は、最適な取付け位置、ブラケット、およびハードウェアを提供するもので、アフターマーケット用グレードコントロールシステムの取付けを簡素化できます。新型のD6/D6 XEでは、グレードコントロールコンポーネント専用の取付け位置が用意されており、どのブランドのグレードコントロールシステムでも簡単に取り付けることができます。メインディスプレイとグレードコントロールディスプレイは、オペレータの好みに合わせて位置を入れ替えることができます。

CAT LINKテレマチックテクノロジは、機械、資材、人によって生成されたデータを収集し、カスタマイズ可能な形式で提供することにより、作業現場の管理の煩わしさを軽減します。

  •  Product Link™では、種類やブランドを問わず、保有するあらゆる機械からデータを自動的かつ正確に収集し、Webおよびモバイルアプリケーションを介してそれらをオンラインで閲覧できるようにします。 
  • VisionLink®を使用して、いつでもどこでも情報にアクセスできます。サブスクリプションでは携帯電話か衛星、またはそれらの両方からレポートを受け取ることができ、構成をカスタマイズする際にはCatディーラがお手伝いいたします。 

耐久性の向上ならびにサービスおよびメンテナンスコストの低減

新型のD6/D6 XEは、サービスおよびメンテナンスコストを削減できるように特別に設計されており、コンポーネントの更新、整備間隔の延長、また定期メンテナンス作業の削減などにより最大12 %の削減を実現します。グループ化されたサービスポイントや定期メンテナンス項目を簡単に確認できるほか、車両後部に新たに追加されたはしごを活用することで、日常のメンテナンスや点検にかかる時間を短縮できます。

費用を節約し、耐用年数を最大限に延ばすために、足回りが再設計されています。新しいヘビーデューティエクステンデッドライフ足回りでは、ポジティブピンリテンションピンとリンクの改善により、衝撃の大きい条件におけるシール寿命を最大20 %延ばすことができます。ヘビーデューティ足回りとSystemOne™足回りの構造は共通であるため、相互に交換することができます。

新しいCAT C9.3Bディーゼルエンジンには再設計された燃料系統が搭載され、燃料供給においてより優れた耐久性と精度を実現します。NOx削減システムの除去と簡素化された単一のエンジンエレクトロニックコントロールモジュール(ECM、Electronic Control Module)を通じて信頼性が向上しています。

キャブの快適性に関する新たな基準

キャブの設計を一新し、快適性と生産性について新たな基準を打ち立てています。新しい10インチのタッチスクリーンメインディスプレイには、使いやすいオペレータインターフェイスが採用されています。標準装備のエアサスペンションシートは幅が広がり、後方調整範囲も大きくなっています。また、アームレスト全体をシートから独立して調整できるため、好みに合わせて快適性を実現できます。ヒータ/クーラ付きのレザーシートオプションが用意されているほか、すべてのシートでさまざまな調整が可能で、クッションの長さ、ヘッドレストの位置、ランバサポート、シートチルトをカスタマイズできます。キャブのいたるところに新しい収納スペースが追加されています。

新型のドーザは操作も簡単です。電気駆動または完全自動パワートレーンでは、オペレータは走行速度を設定して発進するだけです。シフト操作を加えなくても、車両が性能と効率を最適化します。取り回しが良いため(特にD6 XE)、サイクルタイムを短縮し、より狭いスペースでの作業能力を向上させることができます。

温度およびブロワーの自動コントロールを備えた分散型キャブヒータ/クーラにより、オペレータの周りの空気をより効果的に循環させることができます。ウィンドウに当たる空気を減らすことで、曇りや霜を軽減しています。また、一体型ROPSと全体的なガラス面積の増加(15 %)により、視界が改善されています。

作業に適した装備

D6はVPATまたはプッシュアーム構成で提供されており、D6 XEはプッシュアーム車両として提供されています。D6およびD6 XEはいずれも、注文時に標準または低接地圧(LGP、Low Ground Pressure)足回りを選択できます。さまざまなブレードタイプ、トラックシュー幅、リアアタッチメントが提供され、実施する主な作業タイプに合わせて車両を最適化できます。折りたたみ式VPATブレードオプションでは、輸送時の車幅を3 m未満に抑えることができます。過酷な用途でも長寿命を実現できるよう、工場出荷時に特殊なガード、シール、その他の機能を装備した廃棄物処理および林業向け仕様も用意されています。

新型のD6またはD6 XEの詳細については、Catディーラにお問い合わせいただくか、www.cat.comをご覧ください。

バーチャル製品ツアーに参加する: D6またはD6 XE

注記: いずれも2014~2016年式の3速D6Tドーザとの比較になります。
1VPAT構成は、完全自動のD6ドーザでのみ使用できます。

D6 / D6 XE Specifications

エンジン

CAT C9.3B

パワートレーン

電気駆動または完全自動4速

排出ガス

日本2014年規制(Tier 4 Final)

定格出力(ネット)(D6 2,200 rpm/D6 XE 1,700 rpm)

ISO 9249/SAE J1349

161 kW

215 hp

運転質量

D6

D6 XE

標準(560 mmシュー)

21,859 kg

22,132 kg

ワイドゲージLGP(915 mmシュー)

23,866 kg

24,139 kg

LGP折りたたみ式VPAT(660 mmシュー)

23,405 kg

--

ワイドゲージLGP VPAT(915 mmシュー)

23,530 kg

--

ブレード容量

SUブレード

5.7 m3

LGP Sブレード

3.8 m3

LGP折りたたみ式VPAT

5.2 m3

ワイドゲージLGP VPATブレード

4.9 m3

詳細な仕様については、www.cat.comにある技術仕様に関するドキュメントを参照してください。

 

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