エクステリア工事にジャストサイズのCat 301.7CR。
「菊川営業所(現在は静岡営業所に統合)が近所だったということもあって、当社は創業当時からキャタピラーひと筋。新車購入の相談はもちろん、部品交換や故障対応、定期的なメンテナンスまで、父の時代からずっと面倒を見てもらっています。一番古いMM08Bは購入して20年以上経ちますが、バリバリの現役です。見た目は傷みが目立ちますけど、つい最近、部品サービス担当の土屋さんにお願いして新しいエンジンに積み替えたので作業パワーが蘇って音も静かになりました。故障対応も迅速なので本当に助かります。遠方の現場で303C CRの油圧ホースが破損して立ち往生したときは新東名(高速道路)を飛ばして駆けつけ、その場で交換してもらえました」
設備投資の決裁はこれまでお父様の役目でしたが、301.7CRの契約は康正様ご自身が決定して初めてハンコを押されたそう。「一般住宅のエクステリア工事が増える中で、303C CRより小回りが効いて、MM08Bより生産性の高い、ジャストサイズの機械を探していました。パワーオフセットブームが付いたFIGA 020 ESRを候補に考えていたのですが、セールスさんから春に新機種が出るという情報を聞き、発売を待って購入しました。見積もりの際にCatファイナンスの活用を提案してもらえたので、資金のやりくりに悩むこともなく有利な条件で設備強化ができました」
301.7CRは「あらゆる現場に、あらゆる用途に、使い勝手を極めたこの1台」をキャッチフレーズに謳う次世代モデル。電子制御を採用し、低燃費性を向上させているほか、操作性を一新する業界初のさまざまなテクノロジを搭載しています。納車後に運転された康正様は、その進化ぶりに驚かされたといいます。
「まず、動作が格段に俊敏になっていますね。動き出しがスーっと滑らかで、動作間のショックも小さいので快適に作業が行えます。エンジン音もとても静かになっていて、住宅地でも周りへの騒音を気にせずに使えます。運転シートに背中をゆったりとあずけたまま、左手1本で走行操作がラクに行えるスティックステアや、作業機速度とジョイスティックレバーの応答性を自分好みにチューニングできるシステムなど、乗りやすさと次世代機らしい機能のバランスが取れていて、これからの活躍が楽しみです。セールスさんの言葉を信じて発売を待った甲斐がありました」
301.7CRは実地のエクステリア工事でも使い勝手の良さを実証済み。MM08Bや303C CRと同様、大切に長く乗り続けていきたいと康正様は語られます。
守っていきたいもの。変えていきたいこと。
康正様は、造園業の魅力を「お客様の暮らしに寄り添える」ことだと語られます。自分たちが丹精を凝らした庭を目にしながら、お客様の家族が日々の生活を送り、さまざまな思い出をつむいでいく。居心地の良い空間を大切にし、季節の移ろいや年月の積み重ねによる木々の成長・変化までを考慮した庭をつくり、手入れをして守り、育てていきたいと考えていらっしゃいます。
「父が会社を立ち上げて30年を迎えましたが、これからもずっとこの町で、地元の皆さんとの関係を大切にして仕事を続けたいですね。今後の会社のあり方としては、古き良き職人気質を継承しながらも、時代の流れに合わせて新しいものを吸収し、提案できるよう成長を目指していきたいと思います」
一般的な土木や建築は、設計図通りに寸分の狂いなく仕上げる“精度”が最重要視されますが、造園には職人一人ひとりが個性を出せる面白みがあると康正様は言います。
「自分は父の下で勉強して今に至りますが、同じ木を剪定(せんてい)しろと言われたら自分がはさみを入れるところと父の入れるところは違うと思います。基礎知識を一通り勉強して同じようにやっても、職人によって仕上がった木の表情はまったく異なる。ひと芽ひと芽の手の入れ方、樹木の選び方、置き石の向きなど、すべてにその人の個性が現れて庭は完成します」
建売住宅のエクステリアの仕事は、ハウスメーカーのデザイナーが設計した図面をもとに作業しますが、実際に現地に立つと気付くことも多く、周囲の景観とのバランスなどを考えながら、図面を変えない範囲でより良いものを目指していると言います。
「造園は、お客様が一番求めている部分を外さなければ、後はおまかせという場合が少なくありません。むしろ、そうしたケースが大半です。これまでたくさんの木を植え、石を置き、さまざまな庭づくりに携わってきましたが、同じ形の木や石は一つとしてありません。常に工夫の余地があるので、やりがいや達成感を感じる機会が多い仕事です」
今後の成長に向けて、正樹園様が抱えている課題は若い人材の確保。自社のホームページやハローワークなどを通して常時募集をかけています。
「若い人の視点やアイデアをプラスすれば、今より造園の提案も広がるでしょう。これからは働き改革も進め、男女を問わず、さらに採用に力をいれていくつもりです。ぜひキャタピラーさんにも造園業を活気づけるお手伝いをしていただけたらと思います」
有限会社正樹園
代表者:鈴木 康正(やすのぶ)
本社所在地:静岡県菊川市中内田2995-1
設 立:1990年
従業員数:6名
事業内容:造園工事、庭園管理、エクステリア工事 など